INTERVIEW 02 「Uターンでお店を開く」 “鎌倉”という場所が大好きだったのですけれど、そことなんら変わらないなと。

仙石 修一さん

1982年生まれ、神奈川県鎌倉市から美浜町野間地区に移って、手作りで古民家を改装し、地域の野菜や魚を使った食を提供するカフェを始めました。2015年秋には「古民家ウォーク」を山本秀一さんと開催しました。

もともと知多半島の武豊町で育ったのですが、高校を卒業してから20代のあいだは、ほぼ地元にいませんでした。鎌倉という場所がすごく好きで8年ほど住んでいたのですが、美浜町に引っ越してくる前は、小さなゲストハウスみたいな宿泊業をやろうと思って準備をしていました。

そこから美浜町に住むことになった一番大きなきっかけは家族が体調を崩してしまったというとこともありましたが、地元が知多半島なので、いつか戻ってこようとは思っていました。お店の業態はちょっと変わってしまったんですけど、〝人が集まる場所を作りたい〟ということで、鎌倉で自分がやりたかったことを知多半島でやろうと思って帰ってきました。

  • 仙石 修一さん
  • 畑カフェ「レインボーアート」外観

カフェオープンに向けて

それで、空き家バンクで見つけた古民家を友人たちの力を借りながら手作りで改装し、お店をはじめました。ランチ中心で地元の野菜や魚を使った小さなお店をやらせていただいていますが、地域の人々と触れ合う中で、美浜に来て良かったと思えました。

〝どこで暮らしていくのか〟 は自分にとってすごく大事なことだったので、知多半島と鎌倉を比較してしまったではないけれども、〝本当に知多半島で暮らしていけるのかな?〟という心配はありました。

自分でお店をやろうと動き始めてから、似たようなかたちで同世代で精一杯自分らしく表現している人たちというのが、美浜町には本当にたくさんいると気づきました。それは農業をやっている人だったり、似たようにカフェをやっている人だったり、そういった皆さんに出会ったときに、美浜町って本当に素敵だなと。人との出会いの中から、ここで暮らしていくことへの不安は徐々になくなっていきました。

  • 畑カフェ「レインボーアート」内観
  • 薪ストーブある生活風景
  • 薪ストーブ

人と自然がつながる町

僕が思ったのは〝鎌倉〟という場所が大好きだったのですけれど、そことなんら変わらないなということを最初に感じました。山や里山、海がずっと広がっている風景だったり、お寺がたくさんあったりなど、環境自体、なんら変わらないなという感覚を覚えました。もちろん、鎌倉は都心部に近いので人が多いからこそできることはたくさんあったのですけど、人がたくさんいる分、参入するのには難しい部分もありました。美浜町は鎌倉と同じような環境で、自分のやりたかったことをやるのに、素晴らしい場所だなというのを住みながら感じています。

例えば、田舎ならではの人の繋がりだったりとか、海や山のある環境だったりとか、自分自身は田んぼとか畑もやらせてもらっているのですけれども、農業を助け合ってできる環境であったりとか、昔ながらの日本の良いもの、「古き良き日本」というのがたくさん残っている場所だなと思います。人によってはもしかしたら何もないと感じられる場所かもしれないのですけれども、反対に、〝何もないからこそ全てある場所〟だともいえます。物をたくさん持ってもっともっとという生活ではないですけれども、心を豊かに、人と繋がって助け合って生きていくには素晴らしい環境なのではないかなと感じています。

  • 美浜の風景
  • 美浜の風景
  • 美浜の風景

畑カフェ「レインボーアート」

美浜町野間須賀95
0569-47-6746

【営業時間】
水・木・金・土 11:00〜17:00(ランチ15:00まで)
金・土 17:00〜21:00(予約のみ)
その他、日曜日を中心に地元のマルシェや手作りマーケットなどに出店。

mihama people

  • 01 「古民家で暮らすまで」 山本秀一さん
  • 02 「Uターンしてお店を開く」 仙石 修一さん
  • 03 「とる、たべる」 杉山直生さん 橋本千尋さん
  • 04 「雪山から美浜町へ」 鈴木敦由さん
  • 05 「子育てママを支えたい」 天木麻子さん
  • 06 「のんびり子育て」 小林勝久さん 小林智子さん
  • 07 「家業を継ぐ」 石川 佳男さん
  • 08 「のんびり子育て」 小林勝久さん 小林智子さん
  • 09 「大人がワクワクする農園」 大崎 秀樹さん
  • 10 「スポーツでつながる」 森川 美保さん 丹内 心悟さん
  • 11 COMMING SOON